明け方。結局最後まで昏々と眠り続けたお疲れ植野さんのレーニンの死体のような寝顔、100人の空手家大集団、∫の字に見えるサーファーたち、雨上がりの水色と灰色と緑色と桃色の間の靄、海から浜へ忽然と現われた3匹の馬を追うさやさん、巨大なうねりの中で初泳ぎ、スカシカシパン。。。そろそろ出発という時に陽光が完全に復活。今日も暑くなりそうだ。さすがに限界を感じて帰りは植野さんに運転を交代してもらう。東京着。植野さん澁谷さんはビル・ウェルズの練習に行くというので永福町で降りて行った。ニカハウスまでさやさんを送る。アイスキャンデーやグレープフルーツをいただき、だんだん健康が快復していく気分になる。ガレージで二人で一服しながら「午後から何して遊ぼっか、みたいな、ほんと夏休みみたいだよねぇ」と眠い目をこすりながらぼんやりトークしていると、陽差しが強い叢をフェイヒーが眩しそうな眼をしてこちらにやって来た。帰宅して洗濯。しばし昼寝。19:00に澁谷さん小林君と吉祥寺で落ち合い、待望のマイパルライブへ。こぢんまりしたエスニック・カフェバーBlooMoon。Gloptinも来ていて、澁谷さんと3人でドーナッツナイツやカオスパッド談義に華を咲かせる。一組目、主催の今井夫妻によるギターとパーカッションによるエチオピアン・ポップ。生でエチオピアン・ポップを再現するという試みは聴いたことがなかったので灯台元暗しの驚き。そして二組目、我らがマイパル。相変わらずのドタバタしたステージも、竹下君のあり得ないルックスに引き摺られて全てが共感と笑いを誘発する強さを身につけ、ステージ上でも妻は強しの佇まいのゆうこさんのNYパンク然とした凛とした眼、竹下君と生年月日が一緒だというベースの山下さんの素晴らしい寄り添い方と尽力。そういった微笑ましい人間関係の構図が竹下君の才気を感じさせる素晴らしい楽曲に持ち上げられるようにピラミッド状になって、バンドでしかあり得ない音楽が表出されている。マイパルは真の「バンド」である。三組目、ゆうさり(ギター)+鈴女(ペインティング)も、完結が気になって飽きずに最後まで観させてしまうもので、気分よくイベントは終了。キコリレコードのお気に入りのバンドを手作りの環境に誘い込む感じは、澁谷さんのiglooイベントとかなり共通するものを感じさせた。竹下君の一言で期せずしてGloptinの本名が「小松」だということを知って爆笑。今まで彼がGloptinと呼ばれていることに一片の疑問も差し挟まなかったにもかかわらず、生まれながらにして彼は「小松」以外の何者でもなかったということをおもむろに宣言されてしまったのであった。帰り、夏バテ解消の為に一圓で餃子弁当を購入し、海に行く途中サントラで盛り上がった「ブギーナイツ」のDVDをツタヤで借り、澁谷さんのマニアック過ぎる解説付きで堪能。次回は2人で「マグノリア」を観ようということになる。unify my heartを聴いて就寝。見えぬ眼を角に納めて蝸牛(深谷雄大